
ゴジラの熱線放射により首都は炎上。
首相など政府の中枢を載せたヘリも撃墜され、首都東京はその機能を完全に喪失します。
内閣官房副長官(政務担当)の矢口蘭堂は打ちひしがれながらも30数キロ歩き、立川の移管施設へとたどり着きます。
がしかし、喪に伏せている時間は無い。そのことは本人も重々承知しています。


ゴジラの休眠中、直ちに組閣された里見祐介臨時内閣では特命担当大臣(巨大不明生物防災)に任ぜられ「出世に無縁な霞ヶ関のはぐれ者、一匹狼、変わり者、オタク、問題児、鼻つまみ者、厄介者、学会の異端児など、ドがつくほどの曲者揃い」の巨災対(巨大不明生物特設災害対策本部)の面々とともに、血液凝固剤を使いゴジラを凍結すべく、作戦を練りあげていきます。
国連安保理決議によるゴジラを殲滅するための苦渋の選択、東京への核投下が決定します。
核投下へのカウントダウンが始まる中、国を守る最後の砦・自衛隊、米軍の支援を受け、国の命運を賭けて、総力でゴジラに対峙することになります。
ヤシオリ作戦
当初の作戦名は「巨大不明生物の活動凍結を目的とする血液凝固剤経口投与を主軸とした作戦要綱」。確かに的を得ている正確な言い回しですが、お役所仕事らしい長い名に自衛隊幹部、矢口一同苦笑しながら「ゴジラ凍結作戦というのも子供っぽいですからヤシオリ作戦としましょう」という矢口の一言で「ヤシオリ作戦」と命名されます。
自衛隊の労をねぎらい矢口が礼を言うと、
「礼はいりません。仕事ですから」と、頼り甲斐のある力強い返答がかえってきます。
ヤシオリ=八塩折・八塩折之酒 。日本神話の中で、須佐之男命(スサノオノミコト)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に飲ませた酒。酔わせたところで天羽々斬(アメノハバキリ)という剣で退治します。

天羽々斬で八岐大蛇の尻尾を切ると草那芸之大刀(クサナギノタチ)が出てきます。シン・ゴジラのラストシーンのアレは……?
矢口は「為政者は後方指揮でいいだろう」という泉修一臨時内閣補佐官らの反対を押し切り、北の丸公園内・科学技術館屋上に設けられた司令本部から、対策副本部長としてヤシオリ作戦を陣頭指揮します。




陽動開始
ゴジラは体内原子炉にエネルギーを蓄えるため、東京駅の鉄道軌道上で休眠しています。
この機にヤシオリ作戦は開始されます。
「作戦第一段階、陽動始め!」
N700系新幹線の「無人新幹線爆弾」で覚醒させます。

新橋のゼロポイントを通過し、東京駅に向かっているN700の先頭車は16号車のはずですが、1号車になっています(*’д’*)。
また、背景に見える巨大ビル(赤矢印)は2027年完成予定、日本一の高さ390mを誇るはずの常盤橋プロジェクトB楝。
2016年のこの日のために、質量兵器となるために、完成を11年も前倒し。国の存亡がかかったこの事態に日本の底力を見せつけていますщ(゚Д゚щ)。
「陽動成功!無人新幹線爆弾効果あり」

熱線放射消耗
「作戦第二段階、航空機部隊攻撃開始」米軍無人戦闘機MQ-9リーパーによる攻撃を重ね、ゴジラの熱線放射を徐々に消耗させていきます。
熱線放射を受け、東京駅丸の内口の丸ビル、新丸ビル、日本生命丸の内ビルは早々に破壊されてしまいます。




質量兵器攻撃
放射能汚染が進みますが、やがてゴジラの熱線放射は消耗し停止。あらかじめ決められていたキルポイント(東京駅八重洲口大丸)に誘導・固定すべく東京駅八重洲口のビル郡を爆破しその質量で押し倒す計画です。



「作戦第三段階、定置爆破開始」
自衛隊により、2.常盤橋プロジェクトA楝(2021年完成予定)、3.サピアタワー、4.丸の内トラストタワーを定置爆破。キルポイントへと誘導しながら、巨大質量兵器の倒壊スペースを確保します。

「作戦第四段階、誘導爆破開始」
続いて、房総沖に停泊中の米海軍ミサイル駆逐艦ヒューイからトマホーク巡航ミサイル水上発射型RGM-109Cが発射されます。


前述の1.常盤橋プロジェクトB楝、2023年完成予定のはずだった6.八重洲一丁目東地区B街区、高さ250mのビルもトマホーク巡航ミサイルにて爆破。ドミノ倒しのように5.グラントウキョウノースタワーもゴジラにのしかかり転倒を誘います。

アメノハバキリ
「作戦最終段階、特殊建機小隊行軍開始!」
キルポイント1に倒れこみ固定されたゴジラに、コンクリートポンプ車群「アメノハバキリ」、血液凝固剤を搭載したタンクローリー車群などからなる特殊建機第一小隊が八重洲通りから外堀通りを右折、東京駅八重洲口駅前に展開します。





キルポイント1において、アメノハバキリは血液凝固剤の投入を開始します。

しかし、血液凝固剤投入の最中、予期せずゴジラが再始動。外堀通りに陣取った特殊建機第一小隊は熱線放射の一撃により全滅。

矢口は自責の念にかられながらも耐え忍び、攻撃の手を緩めようとはしません。
キルポイント2 東京駅丸の内駅舎
悔やんでも悔やみきれない特殊建機第一小隊の全滅。ゴジラは立ち上がり東京駅丸の内口方向に歩き出します。
が、すでに血液凝固剤を予定値の30パーセント以上を注入されているゴジラの動きは鈍っています。この機を逃すなと、E231系・E233系からなる無人在来線爆弾上下線全車を投入します。



無人在来線爆弾の効果は絶大。ゴジラは東京駅丸の内駅舎南ドームへと倒れこみます。
これにも全壊しない強固な丸の内駅舎。さすがは辰野金吾設計の鉄骨煉瓦造建築です。近年設置された免震装置も多大なる効果を示しています。


予備として丸の内に控えていた特殊建機第二・第三小隊が血液凝固剤の注入を急ぎ、ついに臨界に達します。
が、末期のあがきか、ゴジラは再度立ち上がり、丸の内駅舎東京ステーションホテルに一蹴り!。


直後、胸部中心部温度、マイナス196℃となり凍結。完全に沈黙します。

その後の東京駅
赤坂秀樹内閣官房長官代理が言っていた通りです。
「この国はスクラップ・アンド・ビルドでのし上がってきた。今度も立ち直れる」
2016年に壊滅的な被害を受けた東京駅・駅周辺は何事もなかったかのようにその姿と平和な日常を取り戻し、多くの旅客、観光客を迎えています。

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